福田奈美

精神・発達障害者のAIに消されない仕事の技術

私はAIの技術に詳しいわけではありません。ですが、私たち精神・発達障害者がこの先10年後も強みとして、身につけておきたい技術はもちろんあります。 それは特殊な技術でしょうか。いえ、そうともいえないと思います。 私は、精神・発達障害者が身につけ…

無邪気な笑顔を忘れないでほしい。

私の知り合いに、「発達障害らしき人」がいる。このような言い方をして果たして良いのかどうかわからない。 ただ、彼の天才とも言える、技術者としての他をも寄せ付けない強固たる才能は、私の脳裏に「発達障害」を連想してしまったのだ。彼の技術は日本にと…

障害者が果たすべき役割とは

ノーマライゼーションという言葉が広まったのは、日本ではここ最近なのではないだろうか。1950年代にデンマークのバンク・ミルケルセンによる、知的障害者の家族会の施設改善運動から生まれた理念である。 障害を持っていても、施設に収容して隔離するの…

弱くても、強く生きる(2)

【点でしかない私たち、精神・発達障害者ができること】 あくまで点でしかない個々人が、変化の遅い世の中でできることは、社会に認知されるよう「自律」する力を身につけることなのではないか。 彼らのうちの一人はこう話してくれた。「今後、雇用率が上が…

弱くても、強く生きる(1)

【社会から断切されてしまう人と就労した人の差】 精神・発達障害者で就労を果たし働き続ける人と、支援機関の段階もしくは就労活動を断念した人の間に、大きな差ができてしまうのは何が根本に存在しているのだろうか。 同じ障害者でも、就労という目標を達…

「障害者」が消える日

精神障害者への日本の福祉はどうあるべきだろうか。 たとえばドイツでは、病床を減らそうとして社会への自立を促している。たとえ重度障害者でも施設ではなく、地域でのケアを重んじているのである。そして、先にも述べたように、障害者が積極的に業種を選び…

大きな壁を乗り越えられる人とそうでない人(4)

【精神障害・発達障害のハイレベルな労働力競争】 外資系企業の合理的な面がすべて良いものなのか。それはわからない。日本は、向上心の強さ、仲間意識の強さ、それから伝統を守る心。それらがすばらしい成果を生み出し、世界をとどろかす力を持っていた。し…

大きな壁を乗り越えられる人とそうでない人(3)

【ノーマライゼーションの取り組みをしている企業とは】 私は、ある外資系企業で勤務するAさんから話を伺った。 『障害者に対する配慮がないの。みんな一緒。だからみんなが同じ環境で、ストレスがないような環境を作るような努力を会社側はしている』 *み…

大きな壁を乗り越えられる人とそうでない人(2)

【私たち障害者と社会の関わり】 ダイバーシティに関しては、だいぶ定着している企業が増えています。とはいえ、実際どれだけの企業が、人材を、どのように、活用しているのでしょうか。ダイバーシティ経営とは、社会貢献であったり福祉のため、というもので…

大きな壁を乗り越えられる人とそうでない人(1)

こちらは『発達障害に関して』、取材者との話の一部です。 とても知識が豊富でした。大変私自身も勉強になりました。 自分の障害について正しい知識を知ることはとても大事なことなのだと、この取材で感じたことです。 以下になります。 発達障害とは…… 「発…

信念を持つこと。

私の取材した人の中に、あることに対して語ってくれた男性がいた。 「ある程度の年齢で、自分が障害者だってわかった人って、病気である自分と、そうでない自分のバランスの取り方が上手くできるの。 だから、目の前にあるものを、すんなりと受け入れられる…

「文章分析」とは。

私が筆を持つ限り、いつまでも持つことになるのはおそらくコンプレックスである。 もっと自分の心の奥にあるものを掘り起こすなら、それは誰かに対するコンプレックスではなく、こう書きたいという理想が高いだけなのかもしれない。 自分の文章に納得がいか…

ルサンチマンという攻防

昔、そうはるか昔、学生時代友人に誘われ六大学野球を何度か観に行った。 大学はなぜか東大か早稲田。圧倒的に東大が多かっただろうか。 何故早稲田や東大だったのか。特に東大に知り合いや友人がいたわけではないのに、友達はどうして固執していたのか理解…

韻を踏む、ということ

詩を書いてみました。 自分で気に入っている節です。 季節は刹那に心を巡る 青い田園風景を 雨が通り過ぎる頃 思いを懸けるその心が 重きをおく想い人 強く願う再会に 次の季節は雪が舞う これは「頭韻」で考えたものです。 ですが、いかがでしょうか。いま…

開高と安吾の「女」と「性」に見る母性本能

またまた書いてしまった開高と安吾について。久々に安吾を読んだので書いてみた。 開高と安吾の「女」と「性」。 「女」を凝視し、「女」に対する愛情の表現の仕方は作家みなそれぞれ違う。 例えば開高健の中の「女」は、今の時代で言う、男ウケする女だ。あ…

「唯一無二」の強烈さ

随分と久しぶりに書いてみる。かなり放置してしまった。また少しずつ更新していきますので、よろしくお願い致します。 「唯一無二」という言葉。 私はある人との関係をある女性から、「唯一無二の存在だね」と言われたことがある。でもそこに、例えば男女の…

「愛について」

私は精神障害者と接する機会がある。 私は医者でも、カウンセラーでもない。 そのとき、相手が精神障害者という意識があって接しているわけではない。 ここでの内容をどう受け止められるのかは、読んでいただける側に委ねるしかない。 まず、ここで誤解して…

俯瞰する自分

最近、筆が進まない。原因は考えてみたが、ない。少し休んでみた。 最近、いいことがあった。なので書いてみた。内容は書けない。 最近、気づかされた。自分は無知だったということを。 書けないという現象は、多くの文筆業の人が経験しているというのだ。自…

人間の本質

人というのは、他人の意とする思考と情報でいくらでも振り回される。それの究極が思想であり、テロ。人は、追い詰められれば何にだってなれる。それも人の言葉で。みじかに存在するもの、一番はメディアで、テレビなり新聞、雑誌などでいくらでも植えつけら…

「堕落」、官能的であること

官能的なものって人だけじゃなくて、多くのものに形容されるのではないかと思うのだが。ダイレクトなものでなく。人それぞれ感じるものは違うかもしれない。そもそも官能的のイメージは決して安っぽくないのですよ。性的魅力のあるものというと、下品とまで…

幻想即興曲にみる恋愛

幻想即興曲はショパンの曲で、私が学生の頃一番そばにあった曲であり、ショパンは常にみじかにあった。そこから音の輪が広がり、最も愛してやまないのはベートーヴェンピアノソナタ第23番「熱情」と現在に至る。静かに、激しくそして荒れ狂う外の風…と言う…

揺さぶられる坂口安吾

坂口安吾bot 「恋愛というものは、いわば一つの狂気であろう。私の心に住むあの人の姿が遠く離れれば離れるほど、私の狂気は深まっていた。」 「愛し合うことは騙し合うことよりもよっぽど悲痛な騙し合いだ。」 坂口安吾語録である。もちろん恋愛もの語録は…

ラストスパート

もっともらしいこと言って、もっともらしい文章を書いているように自分で思うことがある。だがこれは自身しかわからないことかもしれないし、文章がよく分かっている人にはもうすでに気づかれているかもしれない。もっともらしいこと言って安心しているのか…

心酔する文章

ブログに集中すると書かねばならないことが書けなくなる。なのでしばらくの間、中途半端な文章(自分の中で)になることは仕方ない。やらなければならないことに集中する。以前に書いたが、メルボルンにいる彼を追わなくてはならない、いや今は巴里だ。 ところ…

リベラルとモラル

フィクションとして読んでください。 例えば恋愛のはなしであるがここでは、一緒に考え感じてもらえるとありがたい。 《恋愛において、リベラルな考えを持っているとする。これも一つの思想なのかもしれない。このことを隠すつもりも、恥ずかしく思う必要も…

シナリオを作る年下。

あなたが大切にしている人は「年上」ですか?「年下」ですか?ここで言う年下・年上は8才以上とさせていただく。 幾つなっても恋愛は人生を充実させるものではないか。素直に今そう思える自分がいる。だが年を一つづつ重ねるにつれて、いつの間にかできてし…

ベルリン出身の写真家の彼

新しい彼は、「ベルリンから始まり、シンガポール、オーストラリア、パリ、アメリカ、ロンドン」と居場所(仕事場)を点々とする。バックグラウンドは世界だ。いまはどの辺りだろうか。追いかけなければ、彼はどんどん先に行ってしまう。つい先月まで、開高健…

ハルキについて

作家村上春樹に対し、みんなどんなイメージを持っているのだろうか。私が周囲に聞いたかぎりでは、あまり芳しい印象の答えはない。「ムラカミハルキ」という名前は本を読んだことがなくても、誰もが知っている。それは本人がメディアに出なくても、メディア…

夜の時間の過ごし方

実は時間の使い方が下手な私です。朝はなるたけブログを書くか、本を読む時間にあてたいわけです。でも書き終わらず、後回しにしてしまうか、本よりも書かねばという焦燥感が襲ってくるのです。私の焦燥感はいい結果がうまれない。または夜通し原稿を書いて…

クスリのリスク

薬を飲まずに、こころの病いを治したいと願っている人がいるのはご存知だろうか?私は最近知ったのだが、医師にもその様な治療法に積極的に取り組み、講演なども行っているというのだ。今の私の知識ではこのくらいしか言うことが出来ない。しかしたしかに考…