福田奈美

シナリオを作る年下。

あなたが大切にしている人は「年上」ですか?「年下」ですか?ここで言う年下・年上は8才以上とさせていただく。

幾つなっても恋愛は人生を充実させるものではないか。素直に今そう思える自分がいる。だが年を一つづつ重ねるにつれて、いつの間にかできてしまう、男女の恋愛構図。年上は年下を甘やかし、年下はどこか年上に甘えてなめてかかる…。「シナリオを作るんです、年下は。」どういうことだろうか。「年下は、ずる賢いんです。シナリオを作って私を誘導するんです。」そう言うのは20才年下の彼がいる女性。ところが「許してしまうんです。」そうですか…。彼女の性格かと思った私に彼女は「でも同じ年の人や年上の人に、そんなことしません。同い年の彼だったら"自分でやったらぁってなります。"」彼女は続ける「たとえシナリオだとわかっていても、喜んでくれればそれでいい。それがいいんです。」20才の年の差を知った時の衝撃もあった。それだけに、彼女からしてみたら「彼は大切な男性」なのだと言う。ずる賢いのもシナリオを作ることも、ひっくるめて自分の人生の中にいてくれる彼を彼女は大切にしているのだろう。それは彼女を見ていると、辛いだの苦しいだの、そんな言葉は一切出てこないのである。私も「順調」に年を重ねているので、彼女の気持ちは少しくらい理解できる。許せるかどうかは別として。私なら「自分の人生の中にいてくれる彼を大切にしたい」と思う。何かに焦るわけでもなく、何かを疑ってかかるわけでもなく。ただただ静かに、穏やかに、感謝したいよなぁ。

 

だから許すのだろうか…。