福田奈美

弱くても、強く生きる(2)

【点でしかない私たち、精神・発達障害者ができること】

 

 

あくまで点でしかない個々人が、変化の遅い世の中でできることは、社会に認知されるよう「自律」する力を身につけることなのではないか。

 

 

彼らのうちの一人はこう話してくれた。「今後、雇用率が上がるわけだから、一人でも定着させなきゃならない、って企業は課題でもあるわけじゃない。だから、それを逆手にとって、自分がアピールして、こうならなきゃいけないんだって、思うんだよね。少しでも我慢して、乗り越えればまた違う景色が見えてくるんだよね。でも、その壁の前で一旦止まってしまうから、もったいないって」

 

ほんの少しでも可能性があるのなら、それに賭けてみる。

少なからず私はそう強く願って生きていこうと思う。

 

「自分には必ずできる。何が何でも突破してやる!」という確かな信念を持つことなのだ。それにより、点が線になるよう、線が面になるよう、願いが力となり、分け隔てのない社会となって、個々の価値が尊重されることになるのは可能なはずだ。